帰りの電車、座っていたら中年の方が「この電車は〇〇駅に行きますか？」と聞かれたので「行きますよ」と伝えた。
私はあまり道を聞かれるような人間ではないので（よく道を尋ねられる人っているのです）なんだかちょっと嬉しくて、ついついにこやかに「行きますよ」と言った。
車内には私以外にも数人座っている人もいたのにどうして私に声をかけたのだろうと、特に意味もないかもしれないが、周りを見てみると、皆ケイタイと睨めっこしていた。ボーっとしていたのは私だけだったのだ。
目の前のしかくばっかり見てたら、困ってる人にも気がつけない。いいことした気分にも浸れないし、なんか気になるお店との出会いとか、一瞬の綺麗さとか、見落としちゃう。温度がないように感じて、こんなに狭い部屋の中なのに、自分以外何もいないみたいに過ごしてて、わたしは涙が出るほど寂しい気持ちになった。
多くの人が、生産性を、少しの時間を自分の為に使おうと、頑張っている。
なかったらいいのに、戻ったらいいのに。便利になるだけ窮屈にもなる。連絡はいつくるかわからない、時間がわからない、お天道様と一緒に生きる、本当はそんなんがいいな。
生活が成り立たないし、小さなカメラとメモだから、やっぱり使ってしまうのだけど。悔しい。。
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